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キラキラできない女たちへ

  • 執筆者の写真: itsumi
    itsumi
  • 2018年2月1日
  • 読了時間: 4分

それはこどもの頃から決まっていたのかもしれない。

わたしはキラキラできる人間ではない、と。

学生時代、いつでもクラスの中心にいた、正しくて、健全な趣味があって、みんなとうまくやれるキラキラした女子たち。その女子たちのことを嫉妬する感情も芽生えないぐらい別の場所にいたわたし。

社会に出てもキラキラした社会人にもなれる訳もなく、マイナーなバンドTを着て、マイナーなレコード屋、本屋巡りをするわたし。

そしてたまたまアメリカで結婚。だけど、結婚前になってもそれは変わらず、女としての一大イベントなのに結婚式への憧れもなく、ゼク◯イも読まず、結婚式と言えるものと言えば、役場で5分で済ませた宣誓式。

結婚から4年後、妊娠。女性ホルモンの影響なのか、この時ばかりは自分でも少しキラキラしたものがジワジワ出てきて、多少の違和感がありながらも日本にいる母から送られてくる「た◯ごクラブ」なんかをニヤニヤしながら読んでは、まだ見ぬ赤ちゃんとわたしの生活を妄想したりしていた。

そして出産。第一子である息子とわたしの人生で初めてのキラキラ生活もつかの間、出産後の検診で発覚した「子宮頸がん」。

わたしの場合、幸いにも前がん病変の段階で見つかって、手術で悪いところは取れた。

ただ、小さいこどもを残しての死への恐怖がわたしの上にドーーーーーーンと巨漢の亡霊のように乗っかってきて、どこへも逃げられずにいた。

元々楽観的なわたしも、3回だけ爆発したように泣いた(このときもブラックフラッグのナーバスブレークダウンが脳内のBGM)。だけど、泣いたところで死への恐怖という名の亡霊はいなくなってはくれないので、どうにかその巨体をダイエットさせる方法を考えた。

死というものをなるべく考えないようにし、いま、この場にあるもの・ことだけを考える(マインドフルネス)ということを実践していった。

目の前にいる息子は可愛く、わたしも何の不自由もなく生きている。巨漢だった亡霊はどんどん痩せ細っていき、ガンジーぐらいの体型になった。わたしの心も安定したように思えた。

こどもの為に、できるだけ長生きしたい!と思うようになり、食べ物のことについて調べたり、オーガニックのものをできるだけ選んだり、エクササイズも気を使ってするようになった。

こどもの為に、いい母親になろうと、いろんな育児書も読み漁った。

そしてその1年後、まさかの再発。2度目の手術。

もうこの頃には育児論もいい母親像も、死への恐怖という名の亡霊の存在ですらもどうでもよくなっていた。

人間誰しもいつか死ぬ。それまで、こどもと楽しく毎日を過ごしていこう、という意識に変わっていった。

誰も死ぬことなんて考えたくもないもの。

考えたくない、考えたくない、と思っていたら逆に無意識下(潜在意識)で考えてしまって死への恐怖から逃れられなくなってしまうもの、ということも学んだ。

だからとことん死について正面から考え抜いた。

そして、「明日かもしれない、50年先かもしれない、その死が訪れる瞬間に、どんな気分で死にたいか」と、自問自答した。

「わたしの人生、楽しかったなあ。こどもたちに出会えて、本当に素晴らしい人生だったなあ」

それがわたしの答えだった。

世間の正しい母親像なんかクソ喰らえだ。キラキラした育児、キラキラした母親、そんなものはわたしには必要ない。

わたしとこどもたちが本当に大切なものを共有できて、楽しく一生を送れたらそれでいい。

その為には毎日、この瞬間、そして次の瞬間が楽しくないといけない、ということに気づいた。

他人軸じゃない、自分軸で生きていくのが何よりも大事だと。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーキリトリーーーーーーーーーーーーーーーーーー


と、いうことで、キラキラしたい人、世間的に正しい考えを知りたい人にはこの場所は不向きです。

わたしと同じ、キラキラできないそこのあなた、結婚していてお母さんの方、シングルマザーの方、結婚していてこどもがいない方、独身の方、社会とモヤモヤした違和感を持ってる方、いろんなキラキラできないあなたに向けて、なにかを発信、受信できる場所になればいいなと思ってこのサイトをスタートさせます!

高価な壷も売りつけないので安心して遊びにきてください!


 
 
 

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